【北海道を読む】①日ハム栗山監督に学ぶ愛されるヒント
2016年世帯視聴率ベスト20
第1位 ダッグアウト 58.1%
ん?
ダッグアウト??
ん?
……58.1%?!
思わず持っていた新聞を二度見した。
北海道の地方紙、
北海道新聞に掲載されていた
『今年の札幌地区 世帯視聴率ベスト20』
第1位はダッグアウト(日本ハムファイターズの日本一が決定した後の中継等)
58.1%
ランキングを見てみると1〜9位までは日ハム関連。
10位は夏の甲子園準決勝で地元・北海高校が熊本の秀岳館に勝利した試合 30.0%
11位が1月の解散報道を受け、SMAP5名が生謝罪したSMAP×SMAP。
なんじゃこりゃー!
東京で暮らしていると、
情報や流行は東京で作られているかのように感じてしまう。
東京が発信源となり、地方はそれを受け取っていく。
でもそうじゃない。
地方で独自に作られた文化や流行は、濃厚に伝染していく。
熱が下がらないまま広がっていくから、一定の地域内ではどんどん、激熱になっていく。
道内の日ハム人気、半端ないぞ。
テレビでも毎日特集があるし、新聞にも必ず記事が出ているし、本屋さんに行っても特集コーナーがある。
日本シリーズの優勝もあってか、数年前より格段に人気が高まっている。
これは、気になる。
元々野球を見るのは好きだけど、実家を出てからは、ほとんど触れる機会がなくなった。
試合はまず見ないし、スポーツニュースもチェックしない。
広島が優勝して神ってたくらいは知っているが、それ以上の知識はない。
だけど、これは気になる。
視聴率58.1%って。
比べ方がわからないけど、
東京で名前を聞かない日がない
映画『君の名は。』ばりのヒットなんじゃないか?
そこで本屋さんの日ハムコーナーから一冊選んできた。
北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督が就任後2年目に出した書籍『伝える。言葉より強い武器はない』
栗山監督の本は何冊か出ているが、
自分にも役立ちそうな「言葉」をテーマにしている一冊を選んだ。
読んで見ると、野球ファン、日ハムファンでなければ難しい箇所もあるが、運動音痴のわたしでも学ぶことは多い。
チームを率いる監督として大切にしていることは、どうやら事務系OLの仕事やコミュニケーションにも活かせそうだ。
仕事でもプライベートでも、愛される人になるヒントが満載。
中でも実践したいのは、次の三つ。
①本を読む
②感動を共有する
③一方通行で愛し続ける
①本を読む
これはどの分野でも成功している人の共通点に上げられるひとつ。
この本の中でも、栗山監督の読書について触れられている。
読書家の人よりも、普段は読みたいけど時間が無い、何を読んだらいいかわからない、という人に共感を得られると思う。
最近は読書家の人達と接することが多くなったわたしは、気付くと、本を選ぶ時に少し格好つけるようになっていたかもしれない。
難しい本を選びたくなってしまっていたかもしれない。
その結果、本を開くことが億劫になってしまう。
それじゃ、本末転倒だ。
栗山監督の読書術は、シンプルで、理にかなっているかもしれない。
何より西加奈子の『ふくわらい』を紹介しているところに親近感がわく!
しかも難しい名著や古典はCDで聞くというのも、ぐんと敷居が下がりそうだ。
この本の中で紹介されている本も、今度読んでみようと思う。
②感動を共有する
栗山監督は、考え抜くこと、言語化することの重要性を説いている。
常に考えやデータが言語化できていないと、瞬時の判断ができないという。
その一方で、言葉では表せない感覚も大事にしている。
特に、思いや感動の共有。
これは、コミュニケーションにおいても重要なことで、書く時にも欠かせない要素だ。
考え抜いて思いを言語化することで、相手の想像力に制限をかけて、共有する情報をより明確にする。
その上で言葉にしきれない思いを表現することで、相手の感動の熱を上げる。
これは一朝一夕でできるものではない。
本を読み、人から学び、実践し、失敗し、段々と身につけていける技術だ。
監督の指導力も、書き手としての表現力も、ひとりの人間としてのコミュニケーション能力も一緒なのかもしれない。
「伝える」「伝わる」ということは、
いかに感動を共有できるかに、関わってくる。
③一方通行で愛し続ける
監督が選手と接する時は、一定の距離を保ちながらも、片思いのように一方通行で愛し続けるという。
これにはハッ! とした。
「モテたい」「愛されたい」と願う時、わたしは完全に受け身の体制でいる。
頑張らずに楽なままで人に好かれるにはどうしたらいいのか。
そんな風にしか考えていなかった。
でも、そうじゃない。
例えフラれても、報われなくても、自らが一方通行で愛し続け、思いを発信し続ける。
そうでなければ、相手から勝手に寄って来てくれるなんて、そんな都合の良い話はないんだ。
営業でも職場でも、友人も恋愛も、
文章を書く時もそう。
どんな場面でも、
愛される人とわたしの違いはここなんじゃないだろうか。
好かれるまで待っているのか、
自ら片思いで愛し続けるのか。
断然後者の方が勇気もいるし、努力も必要だ。
でも前者でいたら、宝くじが当たるのを願っているだけで、自分では何もしないのと一緒だ。
夢も人間関係もどんなことも、
願いを叶えるには、自らが動くしかない。
答えはシンプルだ。
まだまだ一冊だけでは、
栗山監督を、北海道内での日ハム人気を理解するには程遠い。
でもこの3つを続けていけば、
愛される人になる、人気を集める秘密が少しずつ理解できるかもしれない。
①本を読む
②感動を共有する
③一方通行で愛し続ける
まずは、実践あるのみ。
寝て起きたら、早速挑戦してみよう。