本日はNew Year's Eve

30代OLが「書き手」になる夢を叶えるドキュメンタリー

逃げる者は、もう追わない。

朝目覚めると彼はもういなかった。

ついさっきまでそこにいた気配は微かに残っているのに。

脱け殻みたいな毛布の中に手を入れると、

少しだけまだ温かい気がする。

彼のにおいが、残っている気が。

でも、それは気のせいだ。

彼はもういない。

逃げたんだ。

それが事実だ。

 

彼は自然に現れ、気付けばいつもそばにいた。

慌ただしく過ごしていたわたしに、

「少しだけ休めばいいよ」と、

やさしく言ってくれた時が懐かしい。

 

だけど。

実際、彼が現れてからはもっと忙しくなった。

いつも通りのペースを保てず、

慌ただしい日が増えた。

 

それに。

彼がここに長く留まらないことはわかっていたんだ。

それでも、

「きっと大丈夫だよ」と自分に言い聞かせた。

 信じていれば奇跡が起こるかもしれないと、せめて思いたかったから。

 

今更悔いても仕方がない。

 ただ来るべき時が来ただけだ。

 

きっと次の人は、

ドラマティックにやってきて、

そしてまた劇的に去っていくのだろう。

 

それはどうすることもできず、

ただ受け入れるしかないのだ。

 

意を決し、カレンダーをめくる。

 

1月はいぬる、2月は逃げる、3月は去る

 

2月はあっという間に逃げていった。

跡形もなくただそこにいた気配だけを残して。

3月もきっと全速力で走り去るのだろう。

 ぼんやりしてたらすぐに4月がやってくる。

 

過ぎ去る時間が速いのは、

覚悟を決めて受け入れるしかない。

過ぎてしまうことにしがみつくのではなく、

今やるべきことに集中する。

 

さあさあ、月末が短かった分、

やることが盛りだくさんだ!

 

さよなら2月。また来年!